top of page

- 神々の肖像 - 

私達が個を認識する際、最初に思い浮かべる顔とは一体何なのか。事実、顔はわずか数ミリの皮膚で覆われた表層でしかない。 
今回、私がこの作品を通して提起している問題は「個の不確かさ」である。作品のモチーフとなっているサードゥー(法的には死亡者)は永遠の至福を求めるため、世俗の一切を捨て、インド各地を放浪する。聖灰で塗られた彼らの顔面からは個人をはっきりと特定することはできない。0.02mmの紙に印刷された朧げな彼らの表情は、見る人や見え方によって姿を変えながら、その奥に存在する本質を見え隠れさせる。

素材:和紙2gsm、インクジェットプリント、金属線、糸

bottom of page